サッカーの試合で頻繁に耳にする「セットプレー」。
実は、このセットプレーが試合の勝敗を分けることも珍しくありません。特に、拮抗した試合ではフリーキックやコーナーキックの1本が決定的なゴールにつながることがあり、戦術としても極めて重要です。
今回は、セットプレーの基本から、試合を決める名選手のエピソード、成功のための戦術までを徹底解説します!
セットプレーとは?

セットプレーとは、試合中にボールが止まった状態から再開されるプレーの総称です。具体的には、以下のプレーが該当します。
- フリーキック(Free Kick)
- コーナーキック(Corner Kick)
- スローイン(Throw-in)
- ペナルティキック(Penalty Kick)
- ゴールキック(Goal Kick)
これらは攻撃側にとっては得点の大チャンスであり、守備側にとっては一瞬の隙が命取りとなる重要な局面です。
セットプレーの種類と戦術

フリーキック(Free Kick)
フリーキックは、相手チームの反則によって与えられるキックです。
- 直接フリーキック:直接ゴールを狙えるキック(例:ファウルがあった場合)
- 間接フリーキック:味方選手がボールに触れないと得点にならないキック(例:オフサイド、キーパーの反則)
ベッカムは、フリーキックの名手として知られ、「ベッカムゾーン」と呼ばれる特定の位置(ペナルティエリア外右側)からのキックで数々のゴールを決めました。特に、2001年のワールドカップ予選・ギリシャ戦での同点ゴールは伝説となっています。
コーナーキック(Corner Kick)
コーナーキックは、相手チームの選手が最後にボールを触れてゴールラインを割った場合に与えられます。直接ゴールを狙う「オリンピックゴール」や、頭で合わせる「ニアサイド攻撃」「ファーサイド攻撃」など、戦術が多彩です。
2019年のUEFAチャンピオンズリーグ準決勝で、リヴァプールがバルセロナに対して演じた「クイック・コーナー」。アレクサンダー=アーノルドがすばやくキックを蹴り、オリギが決めたこのゴールは、サッカー史に残る奇襲戦術として有名です。
スローイン(Throw-in)
スローインは、ボールがタッチラインを越えた際に相手チームに与えられる手での投げ入れです。直接ゴールは認められませんが、スローインを活用した攻撃も重要です。
デラップは、通常のクロスボール並みに正確で長いスローインを得意とし、ストーク・シティ時代にはスローインから数多くのゴールを生み出しました。
ペナルティキック(Penalty Kick)
ペナルティキックは、ペナルティエリア内での反則により与えられ、キッカーとゴールキーパーの一騎打ちとなる絶好の得点機です。
2012年のEURO準々決勝、イタリア対イングランドのPK戦で、ピルロはゴールキーパーの動きを見極めた「パネンカキック」でゴールを決め、精神的優位に立ちました。
セットプレーの成功率を上げるポイント

セットプレーを成功させるには、以下のポイントが重要です。
キック精度
フリーキックやコーナーキックは、キッカーの正確なボールコントロールが求められます。特に回転をかけてボールの軌道を操る技術が不可欠です。
事前の戦術練習
セットプレーの戦術は、試合前の練習でしっかりと準備する必要があります。特定の選手をターゲットにした戦術や、フェイクプレー(囮の動き)などが有効です。
予測とポジショニング
攻撃側は相手ディフェンダーの弱点を分析し、適切なポジションを取ることが重要です。守備側は相手の動きを予測し、素早く対応する必要があります。
まとめ
セットプレーは、試合を決める重要な要素です。
- フリーキックやコーナーキックは得点のチャンスが多い
- スローインも重要な攻撃手段となる
- ペナルティキックは心理戦がカギを握る
- 過去の名選手たちは、セットプレーを活用して数々の伝説的なゴールを生み出した
セットプレーの成功には、戦術と練習が不可欠です。プロの試合を観戦しながら、自分のプレースタイルにも活かしてみましょう!