【サッカー用語】マリーシアとは?上手い選手についても紹介!

初心者向け

サッカーの試合を観戦していると、時折耳にする「マリーシア」という言葉。これは、単なる技術や戦術とは異なる、選手の知恵や駆け引きを指す特別な用語です。

今回は、サッカー初心者の方にも分かりやすく、この「マリーシア」の意味や、それを巧みに使いこなす選手たちのエピソードを紹介します。

マリーシアとは?

マリーシアの意味

マリーシア(Malicia)」は、ポルトガル語で「ずる賢さ」や「機転の利いた駆け引き」を意味する言葉です。サッカーにおいては、ルールの範囲内で巧みに立ち回り、試合を有利に進めるための知恵や駆け引きを指します。

例えば、

  • 相手のファウルを誘うプレー
  • 時間稼ぎのテクニック
  • 心理戦を駆使して相手のペースを乱す

といったプレーが挙げられます。

マリーシアとシミュレーションの違い

マリーシア」と「シミュレーション」は似ていますが、根本的に異なります。

  • シミュレーション → 故意に倒れてファウルをもらおうとする「反則行為」
  • マリーシア → ルールの範囲内で行う「賢い駆け引き」

つまり、マリーシアはフェアプレーの精神を持ちつつ、試合を有利に進めるための戦術的スキルとも言えます。

マリーシアの具体例

ファウルを誘うプレー

例えば、相手ディフェンダーが足を出してきた瞬間に巧みに接触し、ファウルをもらうプレーがあります。これは、相手の動きを読み、機転を利かせたテクニックの一つです。

時間稼ぎ

試合終盤でリードしている際に、

  • コーナーフラッグ付近でボールをキープ
  • スローインをゆっくり行う

といったプレーで時間を使うのも、マリーシアの一例です。

相手の心理を突く

試合中に相手選手に言葉を投げかけ、焦らせたり怒らせたりすることで、相手の冷静さを失わせるのもマリーシアの一種とされています。

マリーシアを体現した上手い選手たち

ディエゴ・マラドーナ

アルゼンチンのレジェンド、ディエゴ・マラドーナは、1986年ワールドカップでの「神の手」ゴールで有名です。審判に気づかれないように手でゴールを決めるというプレーは、マリーシアを象徴する一例と言えるでしょう。

ネイマール

ブラジル代表のエース、ネイマールは、巧みなドリブルとファウルをもらうスキルを兼ね備えています。相手の守備の動きを読みながら、巧妙に接触を誘発するプレーが特徴的です。

セルヒオ・ラモス

スペイン代表の元キャプテン、セルヒオ・ラモスは、相手のメンタルを揺さぶる心理戦が得意なディフェンダーです。重要な試合では巧みに相手を挑発し、ペースを乱すことで試合を有利に進める場面が多く見られました。

マリーシアの文化的背景

ブラジルにおけるマリーシア

ブラジルでは、マリーシアはサッカーだけでなく、日常生活における「機転」や「柔軟な対応力」を指します。困難な状況を切り抜ける知恵や、状況を見極めて有利に立ち回る能力が評価される文化です。

日本におけるマリーシアの捉え方

日本では、マリーシア=ずる賢さとネガティブに捉えられることが多いですが、近年は試合巧者になるための賢さとして再評価されています。

元ブラジル代表のドゥンガが「日本人選手にはマリーシアが足りない」と指摘したこともあり、日本サッカー界でも注目されつつあります。

マリーシアの現代的な意義

VARの導入とマリーシア

VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の導入により、

  • 過度なファウルの誘発
  • シミュレーションによる誤審

といったマリーシア的プレーが減少しつつあります。しかし、選手たちはルールの中で新たな駆け引きを模索し続けており、マリーシアの概念は変化しながら生き続けています。

フェアプレーとの共存

マリーシアは、決してスポーツマンシップに反するものではなく、試合を戦略的に進めるための知恵として活用することが重要です。

例えば、

  • 相手のミスを誘う巧みなプレッシング
  • 試合の流れを読むポジショニング

なども、マリーシアの一種と言えるでしょう。

まとめ:マリーシアの価値とは?

マリーシアは、

  • 試合を有利に進めるための知恵
  • 相手との駆け引きを制するスキル
  • 心理戦を活用したプレー

といった要素を含んでおり、サッカーの戦術として欠かせない要素です。

「賢さ」と「ずる賢さ」の境界線は時に曖昧ですが、サッカーにおいては、ルールの範囲内で相手を上回ることこそが勝利への近道。現代サッカーでも、マリーシアの概念は形を変えながら生き続けています。

これからサッカーを観戦する際は、「どの選手がマリーシアを使っているか?」に注目すると、新たな楽しみ方が見つかるかもしれません。