FAカップとは?優勝報酬や歴代優勝チームも解説!

プレミアリーグ

FAカップは、イングランドで最も歴史あるサッカー大会であり、世界中のサッカーファンに愛されています。

その長い歴史と数々のドラマチックな瞬間は、多くの人々を魅了してきました。

この記事では、FAカップとは何か?、優勝したらどうなるのか?、歴代優勝チームはどこか?、そして大会で盛り上がった大番狂せの決勝のエピソードなどをご紹介します。

FAカップとは?

FAカップ(The Football Association Challenge Cup)は、1871年に創設された世界最古のサッカー大会です。

イングランドサッカー協会(FA)が主催し、プロ・アマチュアを問わず、FAに登録している全てのクラブに参加資格があります。

そのため、プレミアリーグの強豪クラブから地域リーグの小規模クラブまで、多様なチームが一堂に会し、サッカーの真髄を体現する大会となっています。

大会はノックアウト方式で行われ、ホーム・アンド・アウェー方式ではなく一発勝負で進行します。

どちらのホームで試合を行うかも抽選時に決定されるため、波乱が起きやすく、番狂わせ(ジャイアント・キリング)も見所の一つです。

優勝報酬

FAカップの優勝チームには、賞金として200万ポンド(約3億円)が授与されます。

また、優勝チームには翌シーズンのUEFAヨーロッパリーグへの出場権が与えられるため、国際舞台での活躍を目指すクラブにとって重要な大会となっています。

さらに、2024年にはFAが賞金総額を大幅に増加させ、特に下位リーグやノンリーグのクラブに対する報酬が強化されました。

これは、再試合の廃止に伴う収入減を補うための措置であり、例えば1回戦で敗退したクラブには1万5000ポンド(約225万円)が支給されるなど、下位クラブへの配慮が見られます。

歴代優勝チーム

FAカップの歴代優勝チームには、イングランドの名門クラブが名を連ねています。

特にアーセナルは最多の14回の優勝を誇り、マンチェスター・ユナイテッドも12回の優勝を達成しています。

以下に、2010年以降の主な優勝チームをまとめました。

シーズン優勝チーム準優勝チームスコア
2010-11マンチェスター・シティストーク・シティ1-0
2011-12チェルシーリヴァプール2-1
2012-13ウィガン・アスレティックマンチェスター・シティ1-0
2013-14アーセナルハル・シティ3-2(延長)
2014-15アーセナルアストン・ヴィラ4-0
2015-16マンチェスター・ユナイテッドクリスタル・パレス2-1(延長)
2016-17アーセナルチェルシー2-1
2017-18チェルシーマンチェスター・ユナイテッド1-0
2018-19マンチェスター・シティワトフォード6-0
2019-20アーセナルチェルシー2-1
2020-21レスター・シティチェルシー1-0
2021-22リヴァプールチェルシー0-0(PK 6-5)
2022-23マンチェスター・シティマンチェスター・ユナイテッド2-1
2023-24マンチェスター・ユナイテッドマンチェスター・シティ2-1

FAカップにまつわるエピソード

大番狂わせ

FAカップは、その長い歴史の中で数々のドラマチックな瞬間を生み出してきました。

例えば、2013年の決勝では、ウィガン・アスレティックがマンチェスター・シティを1-0で破るという大番狂わせを演じました。

この試合は「ジャイアントキリング」の典型例として語り継がれています。

ウィガンは当時プレミアリーグの下位に沈んでいたクラブでありながら、ヨーロッパでも強豪として知られるシティを破る快挙を達成。

その勝利は、FAカップの魅力である「何が起こるかわからない」を象徴する瞬間でした。

2014年のアーセナル、9年ぶりの歓喜

2014年の決勝では、アーセナルがハル・シティに延長戦の末、3-2で逆転勝利を収めました。

この優勝はアーセナルにとって9年ぶりのタイトル獲得であり、アーセン・ヴェンゲル監督の立場を強化する大きな出来事でした。

この試合では、開始早々にハル・シティが2点を先行する波乱の展開となり、アーセナルがその後怒涛の反撃で試合をひっくり返しました。

レスター・シティの歴史的初優勝

2021年のFAカップ決勝は、レスター・シティがチェルシーを1-0で下し、クラブ史上初のFAカップ優勝を果たしました。

この試合では、ユーリ・ティーレマンスが決めた見事なロングシュートが決勝点となり、ファンを熱狂させました。

また、ゴールキーパーのキャスパー・シュマイケルが後半に見せた数々のファインセーブも勝利の大きな要因でした。

この優勝は、2016年のプレミアリーグ制覇に続く、クラブの輝かしい瞬間の一つとなりました。

FAカップの意義と未来

地域クラブへの希望

FAカップは、プロクラブだけでなく、地域リーグの小規模クラブにとっても夢の舞台です。

多くのノンリーグクラブが、強豪クラブとの対戦を通じて全国的な注目を集めたり、財政的な支援を得たりする機会を得ています。

2023年には、5部リーグのボレハム・ウッドが4回戦まで進出し、エヴァートンと対戦するという快挙を成し遂げました。

こうした成功例は、下位リーグのクラブにとって大きな励みとなっています。

FAカップのグローバル化

近年、FAカップはイギリス国内だけでなく、世界中で注目される大会となっています。

海外のテレビ放映権の売上が大幅に増加しており、アジアやアメリカでも多くのファンが大会を視聴しています。

また、スポンサーシップ契約も国際的な企業が増えており、FAカップの商業的価値はさらに高まっています。

まとめ

FAカップは、単なるサッカーの大会ではなく、歴史、伝統、そしてドラマが詰まった特別な舞台です。

ジャイアントキリングの驚き、歴史的な勝利の感動、そして地域クラブの成功物語など、FAカップが生み出す物語は尽きることがありません。

これからもFAカップは、サッカーファンにとって忘れられない瞬間を提供し続けるでしょう。

その舞台でどのクラブが新たな歴史を刻むのか、注目が集まります!