サッカーの戦術やポジションを知ることで、観戦がより楽しくなること間違いなし。
今回はその中でも重要なポジション「アンカー」について深掘りします。
このポジションは、守備と攻撃の両方でチームを支える縁の下の力持ちのような存在。
この記事ではアンカーの役割や求められる能力、世界で活躍する名選手、日本人選手の事例までを徹底解説します!
アンカーとは?
「アンカー」とは、サッカーにおける守備的ミッドフィールダー(Defensive Midfielder)の一種で、中盤の底、すなわちディフェンスラインの前に位置するポジションを指します。
試合の流れを読み、攻守の切り替えで重要な役割を担う選手のことをこう呼びます。
ポジション名の由来は、船を安定させる「錨(anchor)」にちなんでおり、チームの守備と攻撃を安定させる役割を象徴しています。
アンカーの主な役割
アンカーが担う役割は多岐にわたります。その中でも主な役割を以下にまとめました。
守備の要
相手の攻撃を未然に防ぐのがアンカーの第一任務です。
パスカットやタックルで相手のカウンターを阻止し、ディフェンスラインの前で最後の壁となります。
攻撃の起点
ボールを奪取した後、正確なパスで攻撃を組み立てる役割も重要です。
サイドチェンジや縦パスで攻撃のテンポを作り出します。
ゲームコントロール
試合の流れを読む力が求められます。
守備時には相手の攻撃の芽を摘み、攻撃時にはリズムを調整する「司令塔」のような役割を果たします。
アンカーに求められる能力
アンカーはチームの中でも特に多才さが求められるポジションです。
- 戦術理解力:相手の攻撃パターンや味方の動きを正確に把握する能力
- フィジカルの強さ:ボール奪取や空中戦での競り合いに勝つための体力と筋力
- パス精度:正確な短いパスから長いフィードまで、多様なパススキルが必要です
- 冷静さ:試合のプレッシャー下でも適切な判断ができるメンタルの強さ
世界で輝くアンカーの名選手とエピソード
セルヒオ・ブスケツ(スペイン)
スペイン代表とバルセロナで活躍したセルヒオ・ブスケツは、アンカーの象徴的存在。
彼のポジショニング能力とゲームを読む力はチーム全体の安定感をもたらしました。
特に2010年ワールドカップでのスペインの優勝は、彼なしでは語れません。
カゼミーロ(ブラジル)
レアル・マドリードで多くのタイトルを獲得したカゼミーロは、攻守両面で圧倒的な存在感を放ちました。
彼の激しいタックルと精密なパスがレアルの黄金時代を支えたのは間違いありません。
ロドリ(スペイン)
マンチェスター・シティのロドリは現代アンカーの代表例。
守備での貢献に加え、攻撃のビルドアップにも関与し、チームの中心選手として輝いています。
彼の成長はプレミアリーグでも屈指のものです。
日本人アンカーの活躍
日本のサッカー界にも、アンカーとしてチームを支える選手がいます。
遠藤航(ドイツ・シュトゥットガルト)
遠藤航は過去ブンデスリーガのシュトゥットガルトでキャプテンを務め、守備的ミッドフィールダーとしてチームを牽引していました。
現在はリヴァプールで活躍しています。
彼の正確なパスとインターセプト能力は、ヨーロッパでも高い評価を受けています。
2022年カタールW杯では、日本代表としてドイツ戦、スペイン戦で大活躍を見せました。
山口蛍(日本・ヴィッセル神戸)
国内リーグでも、アンカーの役割を完璧にこなす選手がいます。
そのひとりがヴィッセル神戸の山口蛍。
守備の要として、またパスワークでチームの攻撃を支える彼の存在感は絶大です。
アンカーというポジションの未来
近年、アンカーの役割はさらに進化しています。
ただ守備的な役割だけではなく、攻撃のビルドアップやゲームコントロールの重要性が増しています。
このポジションのプレーヤーが「チームの心臓」と呼ばれることが増えたのも、その役割の多様性を物語っています。
まとめ
アンカーはサッカーの攻守を支える縁の下の力持ち。
守備の要としてだけでなく、攻撃の起点や試合全体のコントローラーとしての役割を担います。
また、日本人選手の中にも、このポジションで輝く選手が数多く登場しており、世界でその存在感を示しています。
サッカーを観戦する際には、ピッチ中央で静かに、しかし確実にチームを支えているアンカーに注目してみてください。
その動きや判断力を知ることで、サッカー観戦がさらに楽しくなること間違いありません!