サッカーを観ていると「ニアに走れ!」「ファーを狙え!」なんて実況や解説で耳にしたことはありませんか?でも、「ニアって誰にとっての近く?ファーって具体的にどこ?」と疑問に思う人も多いはず。
今回は、サッカー初心者にもわかりやすく、「ニア」「ファー」の意味と違いを解説しながら、実際の試合でどんな風に使われているのか、攻撃パターンやプロ選手のエピソードを交えて紹介していきます!
ニアとファーとは?

サッカーで言う「ニア(ニアサイド)」と「ファー(ファーサイド)」は、ボールを持っている選手(クロスやシュートの出し手)から見て、ゴールに近い側/遠い側を指します。
簡単に言うと…
- ニアサイド:ゴールの近いポスト側(ボールに近い方)
- ファーサイド:ゴールの遠いポスト側(ボールから遠い方)
これは、クロスボール、コーナーキック、セットプレーなど、ゴール前でのポジショニングで超重要な概念です。
ニアとファーの役割の違い
ニアに入る選手の役割
- 相手DFより先に動いてシュートを狙う!
- ゴール前のスペースをこじ開ける動き
- ボールに触れなくても、相手DFを引きつける“囮”としても有効
ファーに構える選手の役割
- 相手がニアに集中して空いたスペースを狙う!
- こぼれ球を拾って押し込む
- センタリングの“最後の受け手”として決定力が求められる
有名選手に見る「ニア」と「ファー」の使い分け

ロベルト・レヴァンドフスキ(ポーランド)
レヴァンドフスキはクロスに対して「ニア」と「ファー」の動きを巧みに使い分けるFW。
相手の視線を読み、タイミングでズラす“駆け引きの達人”です。
バイエルン時代、左サイドからのクロスに対し、一度ファーに向かうと見せかけて急にニアへカットインし、DFを置き去りにして得点する動きが多く見られました。
クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)
ロナウドの得点の多くは、「ファーサイド」への入り方の上手さが光ります。
右サイドのクロスに対し、ペナルティエリアの外からファーに一気に走り込み、高い打点のヘディングで仕留めるスタイル。相手DFが気づいた時には、もうジャンプしてる、そんな感覚。
南野拓実(日本)
リヴァプール時代の南野も、ニアに走り込むプレーで得点した印象的なシーンがあります。
例: FAカップでの試合、味方が右サイドからグラウンダーのクロスを送ると、南野がニアへ猛スプリントして先に触り、ゴール。
この動きの意義: ニアに走ることでDFの裏を突き、GKの反応前にシュートを打てる瞬間を作る。
攻撃パターンで使われる「ニア・ファー」戦術

ニア潰し+ファー勝負
- ニアに1人が飛び込んで相手DFを引きつける(orボールに触る)
- 空いたファーサイドでフリーの選手がシュート!
これは王道パターン。日本代表でもよく見られます。
逆を突くニア狙い
- 全員がファーを警戒したところに鋭い低いクロスをニアに
- スピードあるFWがワンタッチで合わせてゴール
スピードとタイミングが勝負のパターンです。
遅れてファーから飛び込む
- ファーで待っていた選手が、相手の視界の外からスプリント
- 一瞬のフリーで合わせる
守備側から見たニア・ファーの難しさ
守備側にとっても、「どこをケアするか」が非常に難しい!
- ニアはボールとの距離が近いので、先に触られると失点リスク大
- ファーは死角になりやすく、タイミングよく入られると対応が難しい
だからこそ、守備は「ゾーンで守るか」「マンツーマンでつくか」など、戦術理解も求められます。
ニア・ファーを理解するとサッカーがもっと面白くなる!

試合中、ただ「クロスが入った!」と見るのではなく、
- 誰がニアに走ったか?
- ファーに誰がフリーでいたか?
- どのポジションにGKがいたか?
こんなふうに観察するだけで、サッカーの戦術の奥深さが一気に見えてくるようになります。
まとめ
- ニアとファーは、クロスやセットプレーの“鍵”となるポジショニング
- 攻撃では、相手の守備を崩すための“駆け引き”に使われる
- 守備側もニア・ファー両方に注意を払う必要がある
プロ選手たちのゴールの裏には、一瞬のニア/ファーの判断と走り出しがあるんです。
次の試合では、ぜひ「どこに走ったか?」に注目してみてください!
サッカーがもっともっと面白くなりますよ!